こんにちは。
今回の電気工事は「主幹ブレーカー」について
「ブレーカーは壊れてから替えればいい」
そう考えるのは、ごく自然なことかもしれません。
しかし、電気設備の心臓ともいえる“主幹ブレーカー”だけは、そうはいきません。
設備が止まってしまえば、生産ラインは止まり、仮設対応や部材の手配に追われ、現場は慌ただしくなってしまい、なおかつ復旧にかかる時間やコストも跳ね上がってしまいます。
今回の主幹ブレーカー更新工事では、そんな「止まってからでは遅い」という考えのもと、まだ正常に動いている段階で交換を決断し、設備の故障により稼働が止まってしまう状況になる前に工事を無事に終えることができました。
本記事では、“動いている今だからこそできる工事”に込めた職人の視点と段取りの力について書いています。
動いていている今だからこそ替える主幹ブレーカー更新は“止めない”ための工事
ブレーカーは「動かなくなったら替えるもの」と思われがちですが、まだ動いているうちに交換するほうが故障してから交換するより結果として安全性もコスト面でも安全かつ低コストで行うことができます。
今回の工事事例では、設置から20年以上が経過していた主幹ブレーカーを更新するにあたり、異常が出る前のタイミングでの施工を計画的にご提案しました。
表面的には異常がなくとも、内部の接点は徐々に摩耗し長年の熱負荷で劣化が進行しており、遮断不良や発熱などのトラブルが発生すれば設備全体を緊急停止せざるを得なくなります。
今回のように計画的に時期を見て更新を実施すれば業務に支障を出さず、安全にそして適切なコストでの対応が可能になるので動いている今こそが、最も安全で合理的に工事を完了できる“最適なタイミング”です。
稼働を止めないために段取りで差をつけた停電1時間で完了した更新工事
工場の稼働を止めずに主幹ブレーカーの更新工事を行うには現場での職人の施工力などの技術も大切ですがそれ以上に、作業を行う前の事前の段取りがすべての鍵を握ります。
今回は、機械を使用していない時間帯を狙って作業できるようお客様と綿密にスケジュールを調整し、最小限の停電時間で済むような体制を整えました。
それだけでなく作業時間を短縮できた最大の理由は、現場で“迷いが出る余地”をすべて事前に潰しておいたことです。
既存盤の寸法確認と機器レイアウトの採寸は現地調査の段階で徹底し、新しいブレーカーの取付穴の位置や端子の向きまで把握しておくことで当日に現物合わせの作業は一切発生しませんでした。
また、ケーブルの剥き直しや端末処理に必要な工具・材料も、万が一のやり直しまで想定して予備を含めて準備しており「足りないものを取りに戻る」といったタイムロスを完全になくすように注意しました。
さらに、幹線の端部については前日に一部剥き直しを済ませ、酸化部分の切除や下処理まで完了していたため当日は圧着・固定・絶縁処理を正確かつ短時間で進めることができました。
こうした段取り力と現場での連携が噛み合ったことで、一般的に1時間半は見込まれる停電作業が、わずか1時間で完了することを実現させました。
不明確な分岐回路と劣化した端子によって止まる前に更新したことでトラブルを回避した
今回の現場では、交換対象のブレーカーを取り外した瞬間、その内部に経年劣化のサインが明確に現れていたことが印象的でした。
外見からは特に異常が見られなかったものの、内部の接点は熱によって変色しており、端子ビスは固着してスムーズには外せない状態になっていました。
劣化による発火や短絡による事故をなくすために専用のネジ外しを使って外してから新しいものに交換しました。
さらに、盤内を開けて確認する中で、図面に記載のない分岐回路を発見し、一見使われていないように見えたその回路は、調査の結果、別棟にある監視カメラや入退室センサーへ電源を供給している重要な回路だったことが判明しました。
もしこのままブレーカーの故障等で電源が遮断されていたら現場のセキュリティが一時的に停止し、事故や記録漏れの事故につながるところでした。
こうした事例からも、“壊れてから”ではなく、“止まる前”に対応することで結果的にリスクとコストを最小限にできます。
止めるためではなく止めずに守る職人のこだわりが支える計画更新
主幹ブレーカーは、キュービクルの中でも重要な役割を担う中核の機器だからこそ、工事後も安心して長く使ってもらえるような状態に整えることが、職人の責任です。
幹線の剥き直しでは、導通と絶縁のバランスを見極めながら作業を進めており、端部の処理では被覆の厚みや刃先の当たり方にも気を配り小さな傷でも将来的な不具合につながらないように注意を払います。
盤の中の配線もなるべく熱がこもらないように、線同士を無理に密集させず、通気やメンテナンス性を意識した取り回しをしています。
工具が入りやすいようスペースにも余裕を持たせており、次に触る人が作業しやすい形に仕上げるのも施工において大切にしていることのひとつです。
実際、主幹ブレーカーがトラブルを起こしてからでは設備の運転を止めざるを得なくなり、仮設電源の準備や緊急対応が必要になってしまいそうなれば時間もコストも増えて、現場にも大きな影響が出かねません。
現場ではそういった見えにくい部分の積み重ねが、トラブルのない稼働を支えているので安全かつ適切なコストで更新工事を完了させることを目指して施工しています。
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